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■自己申告の落とし穴。沈黙の税務署員(相続税還付・原因2)

○相続税は「孤独な税金」

 「相続」は人の死亡によって必ず生じる事象ですが、「相続税」については、基礎控除額等があるため、全死亡者中たった4%程度の人にしか該当しないまれな税金です。
 その少数の該当者にとってさえ、相続税は一生に一度あるか二度あるかの税金ですので、周りに慣れた人が少なく、相談相手もいない「孤独な税金」と言えるでしょう。

○自己申告制度の落とし穴。税務署は教えてくれない。

 例えば、固定資産税等であれば、各自治体が税額を算定し納税者に通知する「賦課課税制度」がとられています。日常的に土地評価作業を行っている評価担当者が各土地の評価作業を行うので、大幅な評価誤りはそうそうあるものではありません。
 しかし、相続税の場合は、納税者が自ら相続財産の土地の評価作業を行い、税務署に申告する「自己申告制度」をとっています。
 複雑で専門的知識の必要な土地評価を、やり慣れてない納税者側でやらなくてはならないのですから、実のところ、大きな評価誤りをしているケースは珍しくないのですが、万が一、土地が過大評価となっていたとしても、自己申告制度は「納税者自らが申告してきた内容が正しい」という前提ですので、税務署側がそれを指摘して減額を勧めることはないのが実状です。

○でも、預貯金・株等の申告漏れには厳しいペナルティが…

 相続税の申告期限は、被相続人の死亡から10ヶ月以内という大変に短い期間で行わなくてはなりません。大切な身内の死という大変な時期に、慣れない相続人確定・財産目録作成・評価作業・申告書作成作業等をバタバタと行わなくてはならないのです。
 一方、税務署側は、その後3年間(最大7年間)という期間をかけて、徹底的に申告書の内容を吟味し、税務調査を行い、過少評価だった部分・申告が漏れていた部分等については高いペナルティ(追徴課税)を課してきます。
 それではあまりにも納税者側が不利なため、課税上の公平の観点から申告後1年(最大5年)以内ならば、過大評価をしてしまった分に関して「更正の請求」(もしくは更正の嘆願)で還付の請求(嘆願)できるのですが、この手続きに関してはあまり一般に知られていないのが現状なのです。

 

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