【マンガで解説】登記地目と実際の利用が異なる土地の相続税評価

相続税土地評価は現況地目に従う

登記簿には、「地目」と呼ばれる、その土地がどのような利用のされ方をしているのかを明示する箇所があります。地目には、宅地、田、畑、山林、雑種地など23種類あり、その土地の利用状況からひとつが、登記簿に記載されます。

相続税においても地目があり、この場合、9種類となります。相続税では、登記簿に記載されている地目がたとえば「山林」であっても、財産を持っている人が亡くなった時点で、太陽光発電設備として利用されていたことが明らかな場合、その土地は「雑種地」と判断して、土地評価を行います。

土地は、現況の地目ごとに評価するのが基本です。そのため、その土地がどの地目なのかを適切に判断していく必要があります。
また、登記簿上、地目が異なる複数の土地が、実際には一体利用されていて、評価もそのひとまとまりで行った方がよいと考えられる場合、その土地を構成する地目のうち、主要と判断されるものを、その土地全体の地目とします。

『家主と地主』2021年9月号掲載

藤宮 浩(不動産鑑定士)
フジ総合グループ代表 藤宮 浩(ふじみや ひろし)不動産鑑定士 ‖ フジ総合グループの代表を務め、年間990件以上の相続関連案件の土地評価に携わる。相続税還付業務の第一人者として各地での講演を多数行うほか、テレビ、雑誌、新聞など、各種媒体への出演、寄稿も行う。