地主様の相続対策に正確な土地評価が必要な理由

地主様の相続対策に正確な土地評価が必要な理由

地主様や不動産オーナー様の適正な相続対策は、予想される相続税額を正しく把握することから始まります。
そのためには、適正な土地評価が非常に重要です。
今回は、正しい相続対策の順番と、前提となる土地評価の重要性について解説します。

正しい相続対策のプロセスとは

相続対策の流れ

相続対策をする上で必ずしなければならないのは財産の棚卸しと、それに基づく正確な相続税額の把握です。
相続税がいくらかかるのか、それを誤ってしまうと、導かれる対策も見当違いになりかねないからです。
例えば、納税資金とするために土地を手放すとしたらどの土地にすべきか。保険に加入するとしたらいくらくらいの金額が適当か。
老後の楽しみに使えるはずの余剰金も、見えない相続税に怯えていては十分に活用できません。

試算した相続税額をふまえて、資産状況と家族の将来設計を照らし合わせ、問題点を抽出。
ここまでのプロセスを経た後に、①遺産分割対策、②納税資金対策、③節税対策の優先順で対策を考えていくのが相続対策のセオリーです。
相続対策と聞くと、節税対策に意識が向きがちですが、遺産分割対策・納税資金対策・節税対策の3つの柱の中で、節税対策の優先順位は3番目です。
相続トラブルが起きないような「遺産分割対策」を最優先で考えてください。

認知症対策も重要

高齢化率の上昇を鑑みると、これらに加えて認知症対策も重要となるでしょう。
意思能力が失われてしまうと、賃貸事業の継続や相続対策の実行が困難となります。
家族信託や公正証書遺言も視野に入れた総合的な対策が必要です。
切り出しにくい話題ですが「あのとき話してよかった」と思うときが来るかもしれません。
親が望む生活と子それぞれの将来計画や事情を話し合っておきましょう。

相続対策の前提となる適正な土地評価

さて、第一ステップである適正な評価額の算出についてさらに詳しくみていきます。
相続税額に影響を与えやすい財産は不動産、特に土地といわれています。
土地は一般に高額で、かつ評価額にブレが生じやすいためです。
土地は個別性が強く、「10人の税理士がいれば10通りの評価額が出る」と言われているほど評価が複雑で、税理士にとっても難しい分野です。
そのため、正確な相続税額を把握する上では、土地評価を正確に行うことが非常に重要といえます。

また、相続税の計算に使う土地評価額とは、市場の取引価格ではなく、原則として相続税評価の規定(財産評価基本通達)にしたがって算出された金額です。
固定資産税評価額も目安にはなりますが、もともと相続税評価額の方が高めに設定されていることや、評価のやり方が異なること等で、やはり本来の相続税評価額を知っておくのが望ましいでしょう。

尚且つ、相続税評価額は納税者側で算出しなければなりません。
「土地の評価額はブレが生じやすい」と書きましたが、その原因として、価額に影響を与える要素が多岐に渡るということが挙げられます。
現地調査や役所調査が重視されるのもそのためです。
無料で提供されることの多い簡易的な試算では、その計算結果と適正な評価額との間にギャップがあるかもしれないということは覚悟しなければなりません。

まとめ

お客様の中には「まだ実際に税金を納めるわけではないから…」と尻込みされる方もいらっしゃいます。
しかし、ある程度の年齢で資産構成が大きく変動しないならば、より的確な相続対策をするためにも、適正な土地の相続税評価額を把握しておくことは、かなりおすすめです。

フジ総合グループが考えるムダのない相続対策への近道

適正な相続税の土地評価を行うためには専門知識が多く必要となるため、相続専門の税理士事務所など、専門家への相談が成功への近道となります。加えて、相続税の土地評価にも精通した事務所であれば安心です。

フジ総合グループは、相続専門の税理士と不動産のプロである不動産鑑定士が協働しているため、地主様や不動産オーナー様の相続対策を得意としています。
精度の高い土地評価をもとにしたムダのない対策をプランニングし、最適なタイミングで実行をお手伝いする相続対策シミュレーションなど、さまざまなメニューを取り揃えております。
相続対策にお悩みのお客様は、ぜひ一度フジ総合グループにご相談ください。

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藤宮 浩(不動産鑑定士)・髙原 誠(相続専門の税理士)
【左】フジ総合グループ代表 藤宮 浩(ふじみや ひろし)不動産鑑定士/相続税還付業務の第一人者として、テレビ、雑誌、新聞など、各種媒体への出演、寄稿を行う。【右】フジ総合グループ副代表 髙原 誠(たかはら まこと)税理士/不動産に強い相続専門事務所の代表税理士として、年間約990件の相続税申告・減額・還付案件に携わる。